【歴伝】〔佐渡市民限定〕佐々木象堂記念館 特別展示『ひな鷲地蔵』(~5/6)
佐渡の人間国宝 佐々木象堂記念館において、
1944年(終戦前年)制作の『ひな鷲地蔵』を特別公開致します。
お地蔵様は、無限の慈悲を持って衆生をお救い下さる佛様であり
佐渡島民は古くから厚い信仰を捧げてまいりました。
人間国宝、真野町名誉町民 佐々木象堂先生はこのお地蔵様の慈悲をもって
ひな鷲が逞しく大空に飛び立つ如く、青少年が健全に成長し
社会を強く生き抜くことを念願され
このひな鷲地蔵を作られたものであります。
真野公園 ひな鷲地蔵由来(真野町 寄贈遠藤建設株式会社)より
新たな金属が手に入りにくくなり、資源のない日本では、
神社や寺院等の鐘や大仏像までもが徴収され武器等に鋳造されていくという悲惨な状況に突入していった。
26歳で佐渡の河原田の教会でキリスト教の洗礼を受けた信心深い象堂にとって耐えられない状況であった。
武器として作り変えられる金属に憤りを感じた筈である。
人にとって金属が敵になってはならない。
そうした思いがその後の象堂の作品に微妙に影響を与えていく。
それが愛でる作品、いわば愛される作品の製作へとつながっていくのである。
『佐々木象堂作《鑄銅色絵鸚哥置物》について(藤田裕彦著)』より一部抜粋